健康的に痩せる、正しいダイエットとは?

2022/08/17

陥り勝ちな間違ったダイエット

ちまたに様々なダイエット法があふれていますが、
それに右往左往すると、効果がないばかりでなく、
逆に体を壊すことになります。

ここでは、ダイエット歴40年の筆者による、
成功も失敗も積み重ねてきた経験をもとにした
正しいダイエットのお話をお伝えします。

まず最初に、
私が昔やっていた「ダメなダイエット」について

・摂取カロリーをつけて、朝昼をとにかく少なくする
 朝ごはんは抜くか最小限。昼も少なくして、夜に備えて
 貯金を稼ぐ。夜は比較的自由。お酒も飲む。

・アルコールは自由に飲む。
 アルコールは太る原因にならないので
 カロリーのカウント外。
 (実は大きな間違い。これをやると重大な病気の原因に!)

・パン食、しかも菓子パンで空腹を紛らわす
 食事制限をすると低血糖状態となり、甘いものが欲しくなります
 食物繊維やたんぱく質の多い食事より、糖質中心の
 アンパン、ケーキ、飲料などが欲しくなります。
 でもそんな食事をしていたら体を壊すのは自明。

こんなダイエットは要注意!

今流行りの低カーボダイエット、16時間ダイエット、
昔にさかのぼるとリンゴダイエット、etc.
いろんなダイエット法が本やWebサイトで紹介されています。

いろいろ試してみるのは良いですが、
本質を理解しておくことが大切。

本質というのは、
痩せる痩せないの基本は、
摂取カロリーと消費カロリーのバランスだということ。

たくさん食べても、
食べた以上に運動して燃やしてしまえば太りません。
逆に、食を減らしても、
消費カロリーが落ちてしまえば痩せません。

カロリーは関係ないという話があります。

例えば
糖質さえとらなければ、いくら食べても太らない
甘いもの、お寿司やラーメンはだめだけど、
ステーキはOK。脂肪はとっても太らない。

アルコールは消費されてしまうので、
いくら摂っても太らない。

低GIの食品は太らないとか、
最初に野菜を食べると太らないとか。

これらは、極論であって、
カロリーバランスが取れていることが
前提で、よりよいダイエット法ととらえるべきです。

どんなものでも、消費する以上に
たくさん摂ると、結局太ると思ったほうがよいです。

では、正しいダイエットとは
どんなものでしょう?

正しいダイエットとは?

正しいダイエットとは、

まず、
消費カロリーと摂取カロリーの
バランスをとることです。

その時に最も注意すべきこと。

それは、
食事制限だけでやせようとしないこと。
これをやると、意外に痩せない、
痩せてもリバウンドする、
といったことが起こります。

その理由を説明します。

人類の歴史は200万年といわれますが、
その歴史の99%までは、狩猟生活でした。

1日中野山を駆け回り、獲物を追いかける
生活。好みや果物、魚をとるといったことも
ありますが、いつも食べ物にありつけるとは限らず、
つねに飢餓の中で暮らしていました。

したがって、食べ物が足りないと、
自然にカロリー消費を抑えて、
餓死しないようにする機能が備わっています。

食事制限をすると、カロリー消費も
落ちてしまうので思ったほど痩せないのです。

そればかりか、体を支え、活動するのに必要な
筋肉を分解してエネルギーにします。

筋肉はじっとしていてもエネルギーを消費するので、
筋肉が落ちていくと、元気がなくなるだけでなく、
基礎代謝(安静にしているときの消費カロリー)
が落ちるので、痩せにくくなるばかりか、
リバウンドの原因となります。

そんなことにならないためには、
食事制限と共に、適度な運動が大切です。

運動すると、消費カロリーが増えるので、
その分痩せます。

特に、しんどくない程度の軽い運動が
最も体脂肪を燃やすことがわかっています。

一番お勧めは、
ゆっくりと早歩き程度で走る
「スロージョギング」

ウォーキングに比べると、
2倍のダイエット効果があり、
基礎代謝と関係する、筋肉を効果的に
維持する効果があることもわかっています。

 
食事を少しだけ減らし、
スロージョギングのような軽い運動を
1日30-40分するのが無理なくやせる方法。

ごはん茶碗軽く1杯、
またはペットボトル飲料1本分を減らし、
1日30-40分の軽い運動をすることで、
1か月で1kg、半年で6kgの減量が可能です。


健康的にやせる-ダイエット上級編

ダイエットの基本は、
消費カロリーと摂取カロリーの
バランスをとることだと説明しました。

さらに、注意すべきは
食事制限だけでやせようとしないこと。
これをやると、筋肉が落ちて
不健康になるばかりか、
リバウンドしやすい体になっていまします。

理想の痩せ方は、
運動と食事の組み合わせでです。

しかも筋トレなどのきつい運動より、
軽い運動を長く持続するのが
脂肪を燃焼させることにつながります。

ここまでが基本ですが、
さらに上級知識として知っておくとよいのが、
食事の中身、摂り方です。


☆PFCバランスを理想に近づける。
 タンパク質、脂肪、炭水化物は3歳栄養素といわれ、
 どれが欠けても健康を保てないし、理想の比率が決まっています。

 これをPFCバランスといいます。
 P=Protain(タンパク質)
 F=Fat(脂肪)
 C=Carbonhydrate(炭水化物)

 P:F:C=15-20:25-30:50-60

 この程度の比率が良いとされます。

 いま、低カーボダイエットが
 もてはやされている理由をご存知でしょうか?

 実は、炭水化物を摂らないと太らないというのは
 間違いであり、この理想の比率に対して、
 炭水化物を摂りすぎているのが問題なのです。

 今はスマホアプリで、
 食べたものをメニューから選択すると
 簡単に栄養分析ができる時代。

 これをやってみるとわかりますが、
 ほとんどの人が、炭水化物を摂りすぎ、
 タンパク質が足りていません。

 意識的にタンパク質の多い食品をとり、
 炭水化物を控えることで、
 理想の比率につかづき、健康を保ちながら
 上手に痩せることができます。

 具体的に言うと、
 タンパク質は肉類、魚、大豆から作られた
 納豆、豆腐などを意識的にとる。
 
 そして、甘い飲料、お菓子類、麵やご飯類は
 控えめにするということです。

☆食物繊維と発酵食品を摂る
 やはり現代人に不足がちなのがこの二つ。
 食物繊維は、大腸菌のえさとなり、
 腸内環境を良好に保つことで
 太りにくい体を作ることが最近わかってきました。

 食物繊維が多い食品としては、
 ごぼうなどの根菜類、海藻、きのこがあげられます
 レタスやキャベツなどの葉っぱものには、
 思ったほど含まれていないので要注意です。

 さらにキムチ、納豆、ヨーグルトなどの
 発酵食品も、腸内環境を良好に保つ効果があり
 健康によいとされています。

まとめると、タンパク質、食物繊維、発酵食品を
多くとるように心掛け、炭水化物が主体の、
スイーツ、甘い飲料、麺類、粉もの、ごはんは
控えめにするというのが、健康的に痩せるコツといえます。